さて、久しぶりにどうでもいい話を。
 
 
 
 
かぐや姫は何処に帰ったのか。
そんな疑問があり、調べた時代がありました。
 
従来異世界から異邦人が来る話はたくさん伝わっています。
その中でも竹取物語の月人は異彩を放っています。
常世根の国等といった異世界からやってくる人物を稀人(マレビト)と呼ぶそうです。
通常、彼らはこの世に羨望や尊敬を持つと言われています。
しかし、竹取物語はどうだろうか。
月の民は地上を穢れとし、かぐや姫から地上の記憶を奪いました。
ここで奪ったというのは語弊があるので訂正すると、消したとも言い換えることができます。
月の民はこの際、天の羽衣と不死の薬をかぐや姫に渡しました。
そしてかぐや姫は不死の薬を翁たちに渡します。
が、ここで気になる点が浮上します。
かぐや姫が不死を拒んだように見える、ということです。
そもそも、穢れである地上の民に不死の薬を渡すことを月の民が容認しているということも気になります。
月の民が渡した品物のうち天の羽衣は穢れである地上の記憶を流すものとして機能しています。
 
では不死の薬はいかなる機能を果たすのでしょうか?
月の民の言葉を信じるならばどちらも穢れを落とすものとされています。
だとすると、心の穢れ(記憶)を天の羽衣が落としたため、不死の薬は身体の穢れを落とすものではないかと想像されます。
月の民は地上の穢れたものを食べたため、かぐや姫に服用するように勧めています。
……私はこの一文を見たとき下剤が思い浮かびました。 
それはさておき、不死になることで身体の穢れを落とすとはどういうことなのか。
 
ここからはとても突飛な話になりますが私は不死の薬とは毒なのではないかと思いました。
つまり、安楽死するための毒ではないのか、ということです。
羽衣により記憶を消し、薬により身体である命を消す。そうすることにより心身ともにまっさらになった状態で次の転生へと至る。
これが、かぐや姫の昇天とは考えられないでしょうか。
かぐや姫がこの薬を翁たちに残したのは自分が居なくなることにより苦しみ、その果てにある死を少しでも和らげようとしたのではないか、とも考えられます。
いまだ煙を上げる山については山が燃えているのではなく薬が未だに燃えていると考えるのはどうでしょうか。
火山か発生するガスは命を奪います。このことから説明がつくような気がしなくもありません。
 
以上のことから性急ですが始めの質問に戻ります。
かぐや姫は何処に帰ったのか。
土に還った、きっと亡くなったのでしょう。
月の民は執行人であり、地上は執行までの期間、かぐや姫を閉じ込める檻として使われたのではないでしょうか。
 
 
 
 
またもや、何の根拠も無い仮説である上にとんでもない話です。
かぐや姫ファンの皆様にお詫び申し上げます。